今日は少し開発状況から離れたお話を。
日本人が海外向けにゲームを作るときにやっかいなのが、宗教問題です。
日本は歴史的な背景から宗教への関心が弱く、大統領就任の時に聖書を手に誓いを立てたり、イスラムのように宗教が絶対の倫理という感覚が理解しづらいためです。日本のゲームがいろんな宗教や文明、神話などからモンスターやアイテムの名前を拝借してごちゃまぜになっているのを見れば明らかです。
LA-MULANAはさらに、全世界全ての古代文明のルーツはLA-MULANAなんていう滅茶苦茶なテーマで作っているのでなおさらです。マップの背景にインドやエジプトの神様が、古文書にシュメールやメキシコの伝承が山盛り入っています。できるだけオリジナル版の要素のまま作りたいのだが、ものによっては修正をしないといけません。
ちょっと日本の宗教観というものを説明しておきたいと思います。
日本は大陸から切り離された文明圏で、土地も狭く平野が少ないため、効率よく食料を得るために農耕民族として栄えてきています。地震も多く、資源も少ないため巨大な石で築いた遺跡のようなものは少なく、限りある資源を有効に利用するために「もったいない」という精神が生まれたんだと思います。
大陸文化の中で生まれた宗教には「神」が存在します。一神教、多神教の違いはあれど、大いなる存在に畏怖するという考え、広大な大陸を生き抜くこと、自然の厳しさなどが「絶対的な存在」を生み出したのかもしれません。
「もったいない」の日本ではこの考えが生まれず、いろんなものを無駄にできない、全てのものに「神」がやどっていて、感謝して生きなければならないという、「八百万の神」という考えが生まれてます。西洋の考えで近いのは物に宿る「精霊」ですかね。
つまりゲーム中の古文書で「神」と一言書くにしても、日本と西洋では考え方が違うのです。だから翻訳にも苦労します。かつてキリスト教の宣教師が日本に渡来したときも「God」の観念がなかなか伝えられなくて苦労したそうです。
つまり日本のゲームで海外の宗教的な要素を取り入れていたとしても、悪気はないわけだ。
と、それで済ませるわけにもいかないので、何がよくて何が悪いのか考えなければならないのだが、そのルールが存在しない。
一番いいのは世界の宗教家にチェックしてもらうことだけど、そんなことできるわけないし。
LA-MULANAでも現時点で完成している部分では、バフォメット出現の際の六芒星魔方陣はユダヤ教で重要な意味を持つ図形なので悪者の出現に使うのはまずいだろうということで五芒星に変更。産声の間のヒンドゥーの神々の壁画もそのまま描くか、独自のデザインにするか迷い中。
宗教以外の問題でも、女神の塔の女神像の胸は布で隠したり、迷いの門の針にダイブするねーちゃんたちの流血表現はどうしたもんかと、悩み中。
こんなに時間が立ってから返信してますが、ぜひLA-MULANAサイト楽しんでください。発売まで情報止まりませんので。
あと、なかなかどーして、日本語版のサイトにコメントがつかなくて寂しいと思ってますんで、
書き込んでくれる人だけにでもボソボソ情報もらしちゃおうかと思います。
勝手に盛り上がるのです。
洞窟物語Wiiってなんだよおれもやりてぇーよ。
とか思いながらサイトを眺めていたら
ふと懐かしいゲーム名が目に付いたので
もしやと思い期待しつつリンクを開いてみれば
またもこんなものすごいプロジェクトが。
PC版はあんまり難しくて投げ出してしまいましたが、
コンシューマ版がリリースされた暁には今度こそ
じっくり堪能いたします。
題目と関連性のない内容ですみませんでした。
はじめまして。
こういう話を聞くと日本人で良かったと思ってしまいますねw
海外だと日本より各種規制が厳しいようなので大変でしょう。
上の針ダイブねーちゃんは聞いた分には中々エグイ描写ですが、
ドラキュラ伝説リバース程度の出血・無音ならそこまで引かないかも。
他のゲームのレーティングと比較して、頑張って良い落とし所を見つけてください。